一つのロジックの中から生まれた感動の形、それが現出したもの。
それが本である。いつも知らないことが書いてある本。
本は好きだ。時として人が、それも尊厳ある人が、唯一無二の才能が、一生の成果として書き上げたような本がある。そこには熱意と情熱と時と夢がある。
これほどまでに人の思考過程を形に出来るものは本以外にあり得ない。今思う、ギリシャの人々、中世の人々、宗教改革の人々、彼らの生きた時代とかれらの情熱が、時として名著には宿る。
人の形は残らずとも、彼の思考はこうして永遠の時の中で人に感動を与え、時として歴史を揺り動かす原動力となるのである。
壮大にして荘厳。美しさの極み。本は一生分の思考に数時間でふれさせてくれる。
人は死ぬ。思考は途絶える。
せめて死ぬまでに一つの形を残したい。
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