歳を取ってくると、次第に世の中の無情を感じる機会が多くなる。そんなことがあっていいのか、あり得ないような事実に驚愕する事がある。
もし、幸運にもそういった無情を感じる機会がそれほど無く、幸せな人生をあなたが過ごしているならば、少し悲劇の予行演習をしてみるのも良いかもしれない。
自分の人生だけで人間不信になったり、自分の周りの人間だけで人間を嫌いになるのは少しもったいない。世の中には自分のタッチ出来ない、ありえないような事象がたくさんある。
自分の創造力の限界を感じたいのであれば、そして、自分は人生という物に対して楽観的であるという自信があるのであれば、少しあなたの知らない世界を疑似体験してみよう。
まずは、軽いところから始めて欲しい。その筋では大変有名な読売新聞の「小町」だ。まずは「人」のセクション。基本的にちょっとした悩みだ。たまに信じられないようなことに悩んでいる人がいたりするが、基本的にはささいなことに苛まれる人間生活が垣間見られる。(ページへリンク)
実は男女関係になると少しハードになる。やはり人間の無情の根源だけあって、煮ても焼いても食えないような話から、常識も倫理も通用しないような現象も確認することができる。もしあなたが恋愛に絶望しているなら、もっと絶望している人を慰めてあげてほしい。 (ページへリンク)
もう少しレベルをあげたいのであれば、MSN産経ニュースで“法廷から”と検索してみると良い。こちらは裁判沙汰になるような事件なのでさらにレベルが高い。裁判官と容疑者とのやり取りが虚しさを高見にもたらす。人生を一度壊し尽くしてしまった人間たちのドラマだ。これは実際に、あまり見すぎると人生に対する希望を失ってしまうのは請け合いなので、1日5分以上はお勧めしない。(検索結果へリンク)
もし、、、万が一、、まだ足りないというのであれば、もうこれしかない。青少年非行 犯罪史資料という作品だ。全三巻、辞書のような大型本が三冊。戦後から80年代前半までのほとんどの陰湿な全国レベルの事件を網羅している。かなりクレイジーな内容がてんこ盛りで、しかもその具体的状況にいたるまで記載してある。人間不信を加速させたい人にはもってこいの内容だ。淡々と、新聞記事をベースに事実を記載しているだけなのだが、その事実が逆に、その非人間性をえぐり出し、その猟奇性を華麗に描き出している。おそらく大型の図書館に行かないと参照出来ないはずだが、幸いに今年再出版されたそうなので普通にアマゾンで買えるらしい。5万円の価値は、間違いなくある。しかし注意してほしいのは、それがもたらすネガティブインパクトだ。。(リンク:青少年非行・犯罪史資料(全3巻) )
世の中は悲劇に満ちている。統計学的に発生している悲惨な事件は、その統計のサンプルの一つである自分にいつ何時降り掛かってくるか分からない。これらの内容が身に迫る思いで届くのは、小町などは多少の脚色があるかもしれないが、しかし恐らく全てが事実であり、そこに起こっている事象であるという事である。そして、なおかつそれが、人々の記憶から忘れ去られた菜も無い事件たちであるという事は、さらに悲しみを助長する。
あえて言うと、(もう遅いと思うが、、)リンク先は読まない方が良いかもしれない(爆)
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