旅には出会いが、と私は言った。
しかし、時として、人は孤独になりたいと願うことがある。
誰もいない所へ、世界の果ての近くまで。
2007年の年末から2008年の年明けにかけて、私はアイスランドを旅した。
誰もいないところで、誰にも邪魔されないところで、静かな時間を過ごしたいと願った末に、私は年末年始という時間をアイスランドの片田舎、レイキャビックから車で8時間ほどの所にある港町の、とある民家を借りることにした。
静かな時間が必要だった。特に何をみると言う心づもりもなかった。ただ、できるだけ遠くに行ってみたいと言う欲求だけが、私を駆り立てた。
北海道と四国の面積を合わせたほどの面積に、わずか30万人程度の人口。
そして、西部の首都、レイキャビックに約20万人が集中して暮らすこの国。
私は、東部に果てに向かって、ひたすら車を走らせた。
走り始めてしばらくすると、次第に対向車の数が減っていった。
時折のどかな牧草地を通りぬけることもあった。
雪の中を、日本であればリミッターがきいてしまうような速度で走り抜けた。
やがて中央部を超えると、そこには道のみが横たわる広大な大地が広がっていた。
氷河が時折通り過ぎていく。
私のランドローバーは、時として道なき道を駆け抜けていく。
夜通し駆け抜け、小さな街に数泊した。
暴風雨が吹き荒れる中。この生命と、心からの渇望がその時を満たしていた。
posted by Cotton at 10:54
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