たまには近況もということで、ヨットライフについて少し。。。
留学において重要なのは、きっと勉強だけではなく、その国の文化を学んだり、様々な人と交流したりして、人間として成長することだと思います。ただ単に本を読んで過ごすだけではなく、人との交流を通じて、その国の文化に触れたり、人生に対する洞察を深めることも重要だと考えるのです。つまり、、、遊びましょう!ということですね(違)
先年に引き続き、今年も大学のヨット部のメンバーとして活動しています。先年は訓練部長でしたが、今年は財務部長ということで、ヨット部の金庫を預かることになりました。大きな船を毎回レンタルするので結構単なる大学のサークルとしては巨額の資金が口座に眠っており、結構責任は重大です。OB会との連携や、ディンギーセクションとの連携もあり、やりがいのある仕事でもあります。なんか部活してるって感じがしますよね。
そして、去年に引き続き、また例によって二軍メンバーではありますが大学代表艇のメンバーに選ばれました。基本自分はどうやったら早く走れるかに関してはまだまだ全くの素人なので、そういうのに長けたレーサーたちと一緒の船で戦うのはいつもものすごいラーニングになります。
ということで、忘れないうちにどんなセーリングをしたのかを書き留めさせて下さい。
3月第一週「春の定例クルージング」 自分はファーストメイト、そしてスキッパーはOBのベンさん。彼は太平洋も大西洋も横断したことのあるやり手。そして、、、体育会系。
港に着くなり、「皆、どうしたい?せっかくだから最高のトレーニングにしようぜ。がりがりマイルを稼ぎたいから朝早起きでもいいかな?」との発言。自分はそれは願っても無いのでオッケーを出したのですが、ほかのメンバーは「うん、そうしよう!」と乗り気だが、きっとナニが起こるかよくわかっていなかったのでしょう、、、
そして朝四時に出航。天気予報はかなり怪しく、24時間後から次第に風速はF7から8の可能性もという予報(日本ではこのレベルを台風、または強風波浪警報と言います(汗))。自分的には良いトレーニングだと思ったのと、彼はかなり経験値の高いスキッパーだといわれていたのでそのまま突っ込むプランに賛成したのですが、恐らく他のメンバーはこれがどのようなことを意味するのかよくわかっていなかったんだろうなぁと今振り返ると判ります。
昼間にかけてPooleに停船し、その後ワイト島一周に向けて休憩なしで走り続けるヨット。3時間ウォッチサイクルで24時間操業だったのですが、段々船酔いし始める人達が続出。夜0900の段階ではまともに操船出来る状態なのが自分とそのスキッパーのベンだけになっていました。
結局夜1000頃には案の定キャビンで寝込む人と、デッキで交互に吐き続ける人達の集団にわかれ、ベンと自分が交互に船をほぼシングルハンドで操っていく状態にw
そらねー、最大風速32ノットとかの状態で波も結構あったから、大変だよねー。自分は妙なアドレナリンが出てきてサーフィンを楽しんでいましたが、時折デッキまで魔物のように襲いかかってくる波やら、それにカウンターを当て続ける作業による疲労により、段々眠くなってきてハンドルを握りながら寝てしまいそうでした。
まぁ好き好んでこういった冒険になったわけではなく、1)クルー全員にどのような状態が想定されるかきちんと説明しても全員乗り気でヤッテみたいという状態だったこと、2)海が荒れるかもしれない段階より早く内海に逃げ込めるはずが、潮流&低い風速により距離が稼げなかったこと。3)そして海が荒れ始める、風速が上がっていくのが予報よりもぜんぜん早かったこと、というような要因があったのです。しかし、実際これは吐き続けた人には悪夢でしか無く、慣れていない人がいるときは出来るだけコンサバティブにした方がいいのだなぁと理解した旅でした(大反省)。
3月第二週「トレーニングウィークエンド」3月第三週「トレーニングウィークエンド」
両方とも、大会に向けたトレーニングです。サンセールレガッタと言うレースイベントに参加してレースをしながら一通りの練習を流すと言うことです。いつも通りに勉強になりました(それだけかよ!)。
今回からはたまに自分がスキッパーとして登録されるようになりました。というのはRYA/MCA Yachtmaster Coastal 以上を持っているメンバーがかなり不足しており、その資格も違いないと保険がおりないのです。この調子で行けば来年はさすがに下っ端卒業か!?
(注:スキッパーとしての能力とレースの能力は違ってます。自分はスキッパーとしては昼でも夜でも、世界のどこでも沿岸から60マイル以内及び地中海(全域)のような内海なら運転出来る能力があると認定されていますが、それと、レースで0.1マイルでも速く走るというスキルとは全くちがうんですね。自分は速く走る能力はまだまだ下っ端ヨットマンなのです。。。)
3月第四週「Varsity マッチ」こちらはケンブリッジとの対抗戦。結果は、、、、聞かないで下さい(涙)
4月第二週「SBS/LBS 合同春のセーリングツアー」 これは自分で企画したセーリングで、初めて日本人だけでセーリングをしました。Sun Odyssey DS 43という大きめのヨットを借りて、自分以外ヨット初体験と言うものすごい状態でスタート。
キャビンが4っもあり、リビングのソファをコンバートすれば10人が快適に寝れる大型船で、電子レンジも、オーブンも、暖房も完備。シャワー兼トイレは二つずつついている素晴らしい装備。
風も穏やかで快晴に恵まれ、最高のセーリングでした。なんという和やかな、、、これをするために厳しく、ものすごく大変なレースのトレーニングを積んでいるんだよなぁということを再確認した週末でした。
あとは、バウスラスターの威力に大感動。43フィートの船を素人の集団で何事もなくパーキング出来たのはこれのおかげというのも大きいです。係船ロープの取り回しがものすごく遅くても、エンジンと舵とバウスラスターでほぼ停戦状態を維持出来たので、かなりあんしん感がありました。自分の船にも欲しいなぁ。
5月第二週「ドイツ同窓会」 ドイツ時代から一緒だったゲオ君とその彼女、そして前回の参加したよし君と今度はもう少し小さめの34フィートのボートを借りてスタート。例によって金曜日の夜にHambleからYarmouthまでは行く予定でした。(風も良く出ていたので、あわよくば次の日の朝から潮流に乗って12時間もあればワイト島一周出来るかなと思っていたところ。)
が、ちょっと乗ってみるとやっぱり他のメンバーの経験値を考えるとCowesで停泊しておいた方が良さそうだったの予定変更してカウズへ。風速は14-17ノット程度は出ていたので、夜に、ヨット二回目と10数年前にちょっと乗ったことがある程度のメンバーでは危険があるかもと判断しました。
翌日はとりあえずYarmouthまで。Neapに近かったので特に潮流を気にする必要もなく、ただ海流は逆から流れていたので浅瀬をふらふらとビームリーチで進みました。天気は良くなかったですが、翌日も、そして日曜日も風速は10−16ノットとヨットには最高の日。メンバーも色々なトレーニングが出来て、大変満足そうでした。
最後にかけてちょっと風速が出てきたので(18−21ノット程度)、いかに風が怖いかを感じてもらいました。(クローズホールドから帆を変えないで段々風から逃げていくとどうなるでしょーw もちろん風が真横からあたってヨットがいきなり大幅に傾きます。)
今回はオートパイロットを使って完全シングルハンドの練習もしました。ウィンドベーン機能があるので34くらいなら本当にシングルハンドでも大丈夫そう。これを46くらいでも出来るようになりたいなぁ。。。。
こんなかんじです。
さて、この後は6月にハウスメイトとのセーリング、そして7月にもしかしたらギリシャセーリングが待っています。よーし、博士号(Yachtmaster Ocean)目指してがんばるぞ!(違)
続く
少しだけ写真を。。
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