セーリングに関して最近全く書いていなかったので、短い記事ですこしずつ、今年した、印象的なセーリングに関する記事を書きます。今回は、大学代表として参加した、全英大学対抗戦とケンブリッジとの対抗戦です。 昨年は二軍艇(Second Boat)の乗組員でしたので私の出番はケンブリッジとの対抗戦だけ、そして、全英大学対抗戦には出場できませんでした(一昨年は二軍艇も登録できたので出場)しかし、なんと今年は一軍艇の乗組員として搭乗することに。
もちろん、、、下っ端です(笑)。他の乗組員は、例えば大西洋を横断して一年近くヨットの上で生活したことのある主将や、小学生の頃から外洋レースに入り浸り、シドニー ホバートレースにも出場したことのあるレース部長、その他のメンバーも無論小学生から毎週末ディンギーでレースをしていたような乗組員なので、下っ端でもまさに御の字です。
で、なんでそんな歴戦の強者の中で8名の枠に選抜されたか。単純に、前々回、前回と二軍とはいえ出場経験を持っていたこと。また来年も在籍するので、来年も出場できる可能性があることが大きかったでしょう。また、私が一番スキッパーの経験をもっていたことも大きいと思います。去年まではもう少しシニアな船長が結構いたのですが、今年は博士論文提出直前などの理由で参加できず、いつの間にかヨット部は船長不足。しかしワイト島の海域を40フィートの船で航海する以上、スキッパー経験を充分持ち免許を持つ人間も何人か必要ということで、白羽の矢が立ったという側面もあると思います。あとRYAのヨットマスターを持っているのも大きいですね。レースのスキルとスキッパリングのスキルは重なるところもありますが、少し異なるところも多いですし。
もちろん、下っ端とはいいましたが、バウマンは重要な役割を持っています。タック時にジブシートを引くのを手伝ったり、クローズホールド時はジブのスカートをめくったり、スタートラインを確認したり、スピンネーカーをホイストしたり、スピンネーカージャイブでシートとガイドを入れ替えたり、スピンネーカーをパッキングしたり、単純にバラストになったりと、、、ごほごほ。。。まぁいいんです。楽しければ!
実はジブトリムかピットという選択肢もあったのですが、毎回ショートハンドでセーリングしていると、スピンネーカーなんて使えないので、せっかくなので志願してこれをやらせてもらうことにしました。40ftの船の対称スピンネーカは本当に巨大です。とても勉強になりました。
2月から4月までは、毎週毎週ワイト島とポーツマス、サウザンプトンを結んだ線の中の海域で練習です。Sansail Racing
http://www.sunsail.eu/yacht-racing/というところから全英大学対抗戦で使うベネトゥのファースト40を借りて練習です。
この会社、このファースト40をおそらく30艇は持っているのではないでしょうか。そのおかげで、全英大学対抗戦は、完全なワンクラスレース。言い訳は全く効きません。下の写真のように、真新しい2010年式ファースト40が30艇並んでいました。
こんな感じでレース会場は寿司詰め状態になります。。
ちなみにこれはたしか練習時のビデオ。このときはマスト担当のディブがバウに立って、頭にカメラを付けてひたすらビデオとってました。色々、セールシェイプとかジャイブのタイミングとか、ボートスピードとか、ツッコミどころは沢山ありますが、大目に見て下さいね(笑)ちなみに中盤でぶつかってる船もあります。。
結果としては、30艇出場中で12位、大学別では7位という素晴らしい成績でした。特にサウザンプトン大学、ソレント大学、そしてポーツマス大学は地元の海域で、しかもプロを目指す死ぬほど本気な体育会系ばかり。自分たちの船を2艇もっていて、コーチをモータボートに乗っけて毎週二回は練習というガチな人たちなので、そこにこれだけ食い込めたのは素晴らしい結果だと思います。 ガチな人たちは必死です。ここで優秀な成績を納めれば、セーリングエリートとして将来は年収数千万円のセレブ生活も夢ではありませんから。。。
レース結果
http://busa.dsuk1.co.uk/wp-content/uploads/downloads/2011/10/11-BUCS-Yachting-Results1.pdf
これはレース終了後、港に帰投するさいにバトルになってました。
じつは同時に、ケンブリッジとの対抗戦にも勝利しています。これらにより、大学から名誉有るHalf-Bluesという称号をいただくことが出来ました。これは体育会で認められた部活(私はヨット部)に所属した上で、一軍登録され、しかも優秀な成績を収めないともらえない称号なので結構貴重な称号です。いやー、やりすぎですよね(^^;
http://oxfordstudent.com/2011/06/16/ouyc-yachting-wins-varsity-and-first-ever-half-blues/
良い成績を収めたということで、こんな感じで大学新聞にも写真入りで載ってしまいました。
ちなみに、Warash Spring Championship という有名なレースと合同でケンブリッジとの対抗戦は行われたので、プロのカメラマンにばっちり自分も激写されてます。百枚近くの中から自分がばっちり写ってるのを二枚。
もくもくと自分の仕事をしております。
もちろんこれは、、、休憩中です。
このように、3年目にして、ついに完全なレギュラーメンバーになることができました。今回の学びは大きすぎて、表しきれません。逆にここまで堪能できれば、世界最高峰のイギリスでここまで堪能できたので、大学フリートレースも、私は一段落つけてもいいかなとも思っているところです。
日本の若手レーサーの皆さん。特に将来、アメリカズカップやボルボ・オーシャンレースを狙いたい人たち。もしセーリング留学したければ、イギリス、オススメですよ。
日本でこういった40ftのボートを大学生が乗り回してレースをするなんて信じられない状況であるのは私も知っています。事故も怖いというのももっともですし(実際ビデオにも写ってますが良くぶつかります。座礁もしてます)、そもそも一般向けのレンタルもないのに、ベネトゥのファースト40を30艇も確保するのは100%不可能でしょう。悲しい事ですが。。。。
多分、私が経験しているような頻度で、しかも技術水準の中でレースやクルージングに参加できている私の同年代の方は、両手で数えるぐらいもいない気がします。(というか、いたら連絡下さい!!お知り合いになりたいです。一緒にセーリングしましょう!)。
日本にも、こういう時代が来るといいなあと、切に思っています。
とりあえず、このへんで。
【留学-ヨット編 (oxford sailing)の最新記事】