2012年01月08日

2011年のセーリング回想:サルデーニャ&コルシカ島2週間の旅


 ついに2012年になってしまいました。ヨット回想シリーズですが、まったく現実に記事が追いつかず、書けなかったセーリングが大量に。。。まぁ、思い出は思い出として、自分の胸に閉まっておこうと思います。

 多分書かなかった中でも思い出深いのは、金曜日の夕方から土曜日の朝三時位までで、晴天の夜空を見ながら、スピンネーカーフル活用でワイト島を一周した6月辺りのセーリング。そして、英仏海峡を横断して、フランスで参加したJボートのワンクラスレース、J-Cup 2012だと思います。また今年は日本でもセーリングをしました。

 万が一リクエストがあれば、少なくとも英仏海峡横断に関してぐらいはもう1記事書いてもいいと思いますが、とりあえず今回は、かなり駆け足で、サルデーニャ島北東部とコルシカ島南部を二週間掛けてほのぼのとセーリングした時の記録をアップしておこうと思います。



 今回の船は、2010年式のベネトゥ43。二週間借りて、保険、燃料、等すべて含めて4526EURでした。(って、EURが暴落しているので日本円に換算するとびっくりするほど安くなってます(滝汗))これを、最初の一週間はハウスメイトの6人、後半の一週間は父と父の友人の7名で割って、前半は一人あたり377EURで一週間、後半は一人あたり323EURで一週間が単純計算のボート代です。(実際は、国立公園内の滞留許可書など、ほかに色々負担していただいたものもあるので金額が異なるかもですが、これより1万円、2万円以上高くなることはないと思います)。

写真はこんな感じです。
http://www.google.co.uk/search?rls=en&q=oceanius+433&um=1&ie=UTF-8&hl=en&tbm=isch&source=og&sa=N&tab=wi&ei=FI0IT5arK5Lz8QPgm_CaAQ&biw=1221&bih=658&sei=GY0IT9iLNIaQ8gO82tCjAQ

 たぶん、結構破格だと思います。というのは2010年にはもう予約したので、それで早期割引5%。そして2週間の長期利用でさらに5%割引。またボートが違う船になったことに私がジェントルマンな対応をした所、さらに5%割引を勝ち取っています。ちなみに今回利用したのは世界最大のwww.moorings.com。はやり、いざというときの対応が大手は違いますね。

 全体の費用でも、最初の一週間のグループは、飛行機代を入れても一週間あたりで10万円かかっていないと思います。もちろん、家から調味料もろもろを持ってきたり、タクシーの運転手にお願いして郊外のディスカウントストアで大量に食料を買い込んだりはしましたが、よく言われるように、ラグジャリーで一生に一度というようなタイプの娯楽ではありません。極端な話、東京からロンドンの往復の航空券を買うともう12万円はしますよね。その金額で一週間地中海でバカンス出来るという具合です。

 この船の装備は以下のとおり。何がすごいって、エアコンまでついてます。港に入ったらほんと寒いぐらいに冷やせるという逸品。もちろんバッテリーもDomesticが2個付&エンジンは別で冷蔵庫も冷凍庫(!)もつけっぱなしで大体は問題ありません。しかも、メインハリヤードとメインシートを担当するウィンチは電動の2スピードウィンチで、シングルハンドも楽々でした。。。

Navigation:
Compass – Wind station - Log - Echosounder - VHF - Binoculars - Clock - Barometer - Chart instruments – Italian Waters Pilot Handbook in English – Logbook – Bearing compass – Easy Docking Pack.

Safety:
Liferaft – Lifeline - Safety harnesses – Life jackets – Horseshoe lifebuoy and light – Electric torch – Flare pack– Smoke buoys - Electric and manual bilge pump – Fog horn - Extinguishers – First aid kit – Repair kit for engine, sails and tender– Wooden plugs - Radar reflector – Emergency tiller for wheel steering - Sheers –– Halogen lamp – Life line – Scuba security float

Deck:
Electric windlass - Anchor with 70 m chain – Wheel – Gangway - Tender with rigid keel & two oars - Inflator – Small anchor with 15 m rope - Engine oil container– Bimini top – Boathook - Fenders - Emergency anchor with 15 m chain & 50 m rope – Winch handles - Rope (1X50m; 1x25m; 3x15m) – Bosun’s chair - Bathing ladder – Water hose – Water, petrol, outboard fuel tank, - Gas bottles (Gas included) - Funnel - Bucket – Deckbrush – Table – Outside shower - Work gloves - Cable 220V with battery charger – Cockpit cushion – Mask snorkeling and flippers – Cockpit speakers – Wind breaker jacket – Wind Scoop

Cabins/Galley:
Air Conditioning - Fridge - Hot water - Cooker with oven - Stereo - CD player - Pillows - Blankets – Bed linen – Towels - Cutlery - Glasses - Cups - Plates – Kitchen knives - Pots - Pans – 2 Italian espresso coffee makers – Coffee filters – Wooden spoons – Containers – Lemon squeezer - Grater – Tin opener – Bottle opener – Salad bowls – Thermos flask – Table cloth – Cabin & dining area fan

Shipyard:Beneteau
Year :2010
Length over all : 12.75 m
Length of the hull: 13.10 m
Width:4.12 m
Draft: 2.00 m
Sail Area: ca. 91.00 m2
 
Engine Yanmar 54CV 
Berths: 6
Cabins 3
Heads 2

もっと詳しく知りたい人は、ベネトゥのウェブページも検索してください。ポイントは、快適装備だけではなく、安全装備に関してもフル装備だということです。ファーストエイドキットや船舶用無線だけではなく、もちろん落水時の浮き輪など全部あります。出航前に一時間ぐらいは時間を使わないと、完全な全体像がつかめないくらいです。やはり、このぐらいの船齢の船を完全装備、完全整備済みで借りれると、安心ですよね。



大まかなセーリングエリアは、以下のような感じです。実際に移動した軌跡ではなく、実際に行った場所は違いますが、イメージということで。

http://maps.google.com/maps/ms?msid=202297468271856551423.0004a91df45104bf202f1&msa=0&ll=41.219986,9.445496&spn=0.853217,1.755066



そしてイメージ映像。(というか単に人が写っていないビデオをつなげた映像ですが。あと、風が強い時のビデオが多いですが、ずっとそうだったわけじゃないです。穏やかなときの動画には人がたくさん写っちゃってますので(^^;))







この海域は実はスーパーヨットの巣窟です。ちょうど、Maxiヨットのイベントがあったので、Port Cervoに入ったときは、びっくりするようなヨットだらけでした。例えば、、、、誰でも知ってる、あれ。マルチーズファルコン

P1000466.jpg

言わずと知れた世界最大のセーリングヨットですよね。中はちなみにこんな感じ。。。


もちろん、これだけではなく、港にはズラリと並んだ100ft以上のセーリングボート。

P1000494.jpg


マルタに行くと、普通のモーターボートも沢山ありますが、こういうセーリングボートが大量に並ぶののは珍しいですよね。もちろん、モーターボートもたくさん。

IMG_3312.jpg


これらがどのくらい大きいかというと、、、、

IMG_3317.jpg


横にあんなにおっきなテンダーを格納できるぐらいは大きいです。。。うむー。さて、港に入ると、前述のようにエアコンがあったり、自分の船のシャワールームでお湯が使い放題とあまりにも快適なのですが、それじゃあ意味が無いので、もちろんアンカリングをしたり、ブイを拾うのを中心にしました。例えば、

P1000128.jpg


こんな感じで、無人島の入江に停泊して、この写真の右側の方のビーチで遊んだりします。ちなみに、無人島といっても大量にあり、こちらではこういった島に小型モーターボートで乗り付けては休日を楽しむというのがかなり一般的なため、アンカリングしてても、行商が来たりします。

DSCN1529.jpg


3.5EUR、大きな港まで10海里はあると考えると結構リーズナブル!?勿論買いました(笑)また、かなり混む時期ではあったのですが、時間帯が合えば、ビーチを占有することができます。

P1000620.jpg


ビーチから眺める我がヨットは格別です。(ちょっと浅かったので船が遠いですが。。)

P1000583.jpg


こちらは、国立公園のど真ん中。日中なのでこの写真では混んでいますが、夜はとても静かで綺麗でした。結局ここには2日いることに。南側は上陸すらも禁止されているゾーンで、こちら側は上陸は許可書を持っていればオッケという区域です。もちろん許可書は取得済み。

P1000369.jpg


 比較的風が強い日にアンカリングする夜はまったく寝れませんでした。無論、他の人はかなりぐっすり眠っているのですが、船長としてはなんらかの拍子でアンカーが抜けると座礁の可能性があるので、いちお一時間半毎にはタイマーをセット。GPSのアンカーアラーム(海図上に船の航跡を記録してくれて、特定の地点からXm移動するとアラームを鳴らす機能付き)も起動して万全の体制でした。航跡が残っているので、ちゃんと働いているか一目瞭然です。いちお、明るいうちに潜ってアンカーが砂地にしっかり食い込んでいることは確認していましたし、チェーンも全部確認していたのですが、まぁ、ここで座礁して休暇が中断なんて失態はできないので、念には念を入れました。。。(特に、最初の一週間は乗員が自分以外全員素人という構成。後半も自分以外の平均年齢が70近いという状況だったので。。)


 そう思うと、ブイのほうがアンカリングよりは心持ちがゆったりとしてました。一回ブイに引っ掛けたらブイがいきなりハズれるというびっくりするような事態が発生しましたが、基本的にはこちらのブイは結構しっかりしています。こんな感じ。


P1000400.jpg


もちろん、こちらも毎回潜って鎖のメンテナンス状況を確認したり、万が一の場合のケース想定をしたり、結構たいへん。やっぱり、船長としては港が一番落ち着きますね。。。。


P1000525.jpg


 実を言うと、港は港で多少は苦労はあります。というのは、この船そうはいっても43ftなのに、ハーバーマスターが時折信じられないほど狭い場所に案内してくることもあります。まぁ、イギリスのありえないような風のなかでの接岸に比べればかなり楽ですが。

 また、苦労という話をすると、小さな機材のトラブルが三回ほど有りました。一回は船外機の故障。こちらは単純に石かなんかに当たっただけなので、スクリューの中にあるクラッチピンを入れ替えて自己修理。もう一回はかなりやる気のない港のスタッフがスクリューに絡ませたロープ。こちらが船尾から接岸しているところで、まだスクリューが回っているのに、船首に後からつけるラインのリードラインを海底から引っ張り上げてこちらに渡そうとして、もちろん絡みました。こちらはエンジンクランクをリバース側に回して、潜ることで解決。あとはメインセールがバテンの所で少し裂けてしまいました。こちらはセールリペアテープで対処。また、二週間目では手と腰を悪くされた方がいて、病院で見てもらうことになりました。イタリア語を話せる方がいたので、結果的には大事に至らず。

 そうはいっても大海原に漕ぎ出すので、登山と同じぐらいの覚悟は必要だと思います。怪我の可能性もありますし、また機材の故障や予期しない天候の急変にも対応できる力が必要だと思います。また、慣れない海域に行きますので、正確に海図を読み、また余裕を持って行動することが必要になるでしょう。また、船員が6名や8名もいると、グループマネージメントも重要になってきます。個々に違う期待値を持っていて、また性格も違う人達が乗るので、それはそれで苦労がある時もあります。


 ただ、それも含めてセーリング。とても多様なスキルが求められるスポーツです。
 今回も楽しい旅でした。地中海に日本国旗がはためき、最高の夏のバカンスでした。


P1000648.jpg


ご質問、ご相談、お待ちしていますよ!




posted by Cotton at 01:41 | Comment(1) | TrackBack(0) | 留学-ヨット編 (oxford sailing) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
鏡前に立って、あなたは生命の生活に対する想像に対してむしばみだして、それではスーパーコピーエルメス風格は最もあなたに適したので、誰もあなたの夢を剽窃することができません。ニューヨークの流行する論説家は言います:“ミッシェルはジャクリーンのが財布の方法を携帯することが好きで、誰がまた好きでありませんか?数十年の時間の(以)後で、財布を携帯してすでに流行する専門家達のすばらしい手本の中の一つになって、細い数の彼女の携帯したことがあった有名なブランドに人がいないで、しかし誰(で)も“ジャクリーンの風格”を称賛します!そのため、米国のファーストレディーをしっかりと行いたくて、唯一の方法は大統領の夫人の如実な復古を譲るので、ジャクリーンに帰りますか?ケネディの時代。スーパーコピーエルメス
Posted by スーパーコピーエルメス at 2014年02月21日 17:26
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